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「日本代表、3-0で香港下す」玉田2点、闘莉王1点で無得点から221分ぶり脱出

2月 11 日, 2010 年, 9:07 pm

    「後半、稲本、ワンボランチで活性化」

 
  サッカー東アジア選手権2戦目、香港戦が国立競技場で行われ(気温3・6度、雨、観衆16368人)、日本は、FWの岡崎慎司(清水)はひざの痛み、長友佑都(FC東京)が風邪による体調不良でベンチ外となり、今野泰幸(FC東京)が昨年スコットランド戦以来の先発に入った。今年、初戦の親善試合べネゼエラ戦、東アジア選手権の中国戦ともにここまで2試合連続のスコアレスドローで、ゴールとともに、W杯イヤーにかける強い気持ちを見せたい日本だったが、激しい雨の中、序盤から、中央を固めた香港の守備に対して苦戦する。小笠原満男(鹿島)、遠藤保人(G大阪)が攻撃の起点となるものの、中村憲剛(川崎)、サイドの内田篤人(鹿島)らとのパスの連携ではミスを連続、スリップするなどボンミスでボールを奪われてしまい、「我々のリズムを取り戻すことが最優先」とした岡田監督の狙いも叶わず時間が経過した。
  15分、日本はCKのチャンスに遠藤が右からニアへ、ここに闘莉王(名古屋)が飛び込んでヘッディングしチャンスとした。その後も、大久保嘉人(神戸)、小笠原がミドルシュートを放つもGKの堅実なセーブでゴールを割ることはできない。
 41分、日本のシュートに飛び出したGKのクリアミスの後、DFと重なってしまい、ゴールが無人に。そこに左サイド、角度のない場所から玉田圭司(名古屋)がシュート。これがゴールに転がったラッキーな形で、日本は、221分ぶりの得点で前半を終えた。大久保は前半終了間際、イエローカードを受けた。
 後半、今野に代わって、FW平山相太(FC東京)を投入。FW3枚で攻撃を厚くして追加点を狙う。小笠原が中盤のリズムを作ろうとするが、サイドが低い位置でボールを受けることで、中盤全体の球離れが悪く、ゴール前に向けて攻撃にブレーキがかかってしまう格好になってしまう。17分、稲本潤一を投入し、ここで、中盤を稲本のワンボランチとし遠藤を前に。これによって、遠藤が、サイドから崩すなど、中で後半21分、遠藤の左CKから高さを十分にとった闘莉王のヘディングが決まり、ようやく2-0とした。その後も、平山がゴール前で再三チャンスになりながらゴールが決まらず、31分には、大久保と香川真司が交代。後半38分、遠藤のCKからゴール前の混戦となり、玉田が抜け出しゴール。これで3-0とした。昨年のアジアカップ予選でも香港と対戦しており、その際はホーム6-0、アウェー4-0。無得点からは脱却したが、日本かこれで中国と勝ち点4、得失点3で並び、最終戦の韓国戦(14日、国立競技場)での勝利が優勝への絶対条件。先に行われる中国ー香港戦の結果(得失点)でゲームプランも変わってくる。また守備では、8試合連続の完封試合となった。br />
 女子は、16歳の岩淵真奈が先発出場を果たして、前半36分は左、、後半14分は右足で2ゴールをあげるなどの大活躍で台湾に3-0と完勝。勝ち点6として、東アジア2連覇が大きく近ずいた。

 岡田監督 日本らしいサッカーでテンポのいいサッカーを取り戻そうとしたが、前半はイージーミスが多すぎた。後半になって、遠藤を前に上げ、リズムが戻ってきた。あと2点は取りたかったが、べネゼエラ戦、中国戦と色々な選手の組み合わせをすることもできたので、韓国戦は、現時点でのベストメンバーで戦いたい。
 -ハーフタイムの指示は?また平山の投入は
監督 ハーフには、前半組織で守っている香港が6枚を(守備に)かけているのに、そこから中に入れても人数は足りない。もっと勇気を持って中へ入るプレーを、と強調した。パスをまわすためにやっているのではなく、ゴールを取るためにやっているのだ、と確認した。平山は、攻撃的な人数を増やすというところで、前線では適任かな、と思った。
 -ゴールを取りに行く気持ちをもっともあらわしていたのはDFのトゥーリオだったが(シュートはチーム最多の4本)
監督 前半のような展開のとき、メンバーを代えずに点を取るためには今野をストッパーにし、闘莉王をあげてワンボランチにする、そういうオプションも考える。しかしきょうは我々のサッカーのリズムを取り戻すためにそういう手段は取らずにやった。彼の得点能力の高さは誰もが認めるところだ。私は、彼にブラジル代表のDFルシオ(インテル)のようなプレーをして欲しい。ときにはリスクを負って攻撃に出るが、DFに帰るときには全力で戻る。そういうプレを見習って欲しい。
 -ゴール前の迫力がない、と話していたが
監督 チームを作るとき、ジレンマの連続になる。攻撃のには、横ゆれ、と縦ゆれがあって、横ゆれは、パスをつなぎ続けてゴールへのプレーが減り、縦ゆれはゴールばかりに向かってつなぐことができなくなる。どちらももう一段レベルをあげていくためには、指導者の我慢がいるものだ。
   

  犬飼会長 (やっとゴールが、と聞かれ)見られたね。ゴールよりも選手は後半に入って少し走れるようになり、調子も上がっていると思った。日本のポンポンボールが回るようなサッカーがどこで戻ってくるのか、ピークはどこなのか心配はある。14日は(韓国戦)、きょうとはまた違った形でやれればと期待したい。(国立競技場での最低観客になったが)しかしこの寒い雨の中、これだけのお客さんが集まってくださって本当に有難い。日本中の興行が冷え切っている仲、みなさんがお金を払ってでも見たい、と思ってくれるような試合をしていかないと。(試合後のロッカーで)選手も監督の普通の試合と同じだった。私からは、14日に皆で楽しませてくれれうようなサッカーをして欲しいといい、監督も、そうなるよう、楽しみにしていて下さい、と言っていた。試合は、オレたちはオレたちのペースでやればいい、というものでもなくて、見てくれる人々が期待を持ってくれるように、その期待に応える試合にしなくてはいけない。
(代表メンバー)
GK 1 楢崎正剛
DF 3 駒野友一、4 田中マルクス闘莉王、6 内田篤人、15 今野泰幸→20 平山相太(後半0分)、22 中澤佑二(Cap)
MF 7 遠藤保仁、14 中村憲剛、16 大久保嘉人→17 香川真司(後半31分)、25 小笠原満男→8 稲本潤一(後半17分)
FW 11 玉田圭司

  
      「アンパイ、アンパイじゃないサッカーしないと・・」ー玉田圭司
  後半、稲本がワンボランチに入ってから、ピッチに描かれるパスのラインは明らかに変わった。そこまでどうしても中盤の横、横、で展開していたボールが、縦に動き、時に斜めに入り、パスのラインが多彩になるにつれて、代表のエンジンも久々に始動したようだ。
 遠藤は、その変化をこう説明する。
 「(中盤の並びを)ダブルからダイヤモンドにし、横で回さず、縦に、斜めにパスが出るようになった。中には、憲剛らの起点があって、そこで自分がサイドに出て崩そうとすれば、中もさらに生きることになる。そういう工夫は、ゲーム中にもっと自分たちで感じないといけないことだった。そこが今まで足りていないところだった」。
 ハーフタイムの指示でもまだ打開できなかったことから、岡田監督は稲本をワンボランチで投入し、ボールをコントロールしていた小笠原と交代。ちょっとした「手直し」で、中盤を軸に、滞っていた代表の循環に活発な「血流」が生まれたような場面だった。動きが出ると、不思議とパスやドリブルにも「元気」が出る。1月25日と遅い始動で始まったW杯シーズン、選考に残りたいと思う守りの気持ちや、ライバルとの競争、プレッシャー、それが重くのしかかり止ってしまう足。すべて悪循環に入る。2ゴールをあげた玉田は、そんなチームを「やっぱりみんな凄く堅くなってた」と見ていたという。
  玉田は、2試合を宿舎のビデオを見ながら、戦術や連携での問題点を発見するよりも、プレーヤー全員の表情が、「眉間にシワよって、凄く難しい顔していた」と思わぬ発見。「エンジョイすること、ときょうは監督がロッカーで言っていた。W杯イヤーという責任感ばかりみんな考えてしまったのかもしれない」
  何度もファールで倒されたが、パスを戻さず、自分で前に行くことを優先した。
 「(マージャンでいえば)安パイ、安パイ、じゃないプレーをしようと思った。(最初のゴールは)何も考えず、覚えていないほど、体がすっと動いた」と、ミックスゾーンでスパイクを片手に笑顔を見せた。遠藤が「もっと試合中に敏感に感じないと」と分析した、互いの位置関係、玉田が表現した「考えるより早く体が動く」頭でっかちから足が先に出るプレー、ともに、試合カンといってしまえばあまりに単純だが、代表の「血圧」が少しあがった試合だった。あまり血圧が高くなるのも問題だが、ここは少し高めで行かなければならないところだろう。
  国立競技場での日韓戦は、03年、ジーコ監督時代、0-1で敗れて以来6年8ヶ月ぶりとなる。初優勝へ、韓国に勝つことが絶対条件になる。  

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