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コラム「支持率って一体・・・」

5月 8 日, 2009 年, 5:54 pm

  上から下まで20%もの開きがあるのだから、読者もきっと、新聞やネットを見直して、あれ?と思っているに違いない。
「支持率」の話である。
  先日、IOC(国際オリンピック委員会)評価委員会が来日し、2016年夏季五輪を招致する東京の施設などを視察して帰った。その際には公表しなかった、IOC独自の立候補4都市の開催支持率が、通信社の取材で明らかになり、東京は昨年の59%から56%に落ちたという。東京招致委員会の1月の調査は70・2%だからかなり食い違う。8日には、同様にIOCが行った独自調査でマドリードは85%の支持率だったことが、共同通信の取材で明らかになったそうだから、支持率については東京の最下位はどうやら決まってしまったようである。
 
4月、共同通信の調べでは支持率は67.8%(東京限定で55・6%)とこれは各国並みで、一方読売新聞がやはり4月に行った調査では支持率は一気に76%に上がり、IOCとは20%も違うから、どれが本当だろう、と思案する。08年開催を北京と大阪など5都市が争った際、勝った北京の支持率96%に対し、敗れた大阪は51%。50%台は招致活動にとってはいい数字ではないけれど、と考えながら、先週、64年東京五輪の写真展に行った。
   男子体操で日本人初の、個人総合金メダルを獲得した遠藤幸雄氏(享年73)の美しい演技や、マラソンのアベベが甲州街道を独走する姿など、どれにも新しい発見がある。そして気がついた。写真に納まっている選手と同じように、その背景に何気なく映っている、普通の人々の姿が印象的なことに。
   生け花で外国選手をもてなす女性たちのピンと伸びた背筋、今とは全く違い高層ビルもない都心で、アベベを応援する沿道の観衆の笑顔と活気、それらが白黒写真の中で今も躍動しているかのようだ。CO2削減も、半径何キロ以内で移動できるコンパクトさもハイテクも、豪華な選手村もなかった頃、しかし、選手も人々の顔も、どうしてあんなに輝いて生き生きとしているのだろう。
  「時代と五輪支持率」を思い、白黒写真の中とはまるで違い、高層ビルが並び、買い物客で大混雑する街中へと歩き出した。

  (4日、東京中日スポーツ コラムセブンデイズに加筆)

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