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高橋尚子がアメリカへ出発

5月 29 日, 2007 年, 8:00 pm

 北京五輪出場を目指して、女子マラソンの高橋尚子(35歳、ファイテン)が成田から米国コロラド州での高地トレーニングの拠点となるボルダー(標高1600メートル)に向けて、チームのメンバーとともに出発した。高橋は現地で体力面を重視した基礎練習を夏場まで行い、8月以降、ハーフマラソンなど米国のレースに出場してスピード力を確認したあと、9月末に、11月の東京国際からスタートする北京五輪選考レース、2008年大阪、名古屋の3レース中どこに出場するかを決定することになった。
 これまで10月になると寒暖が安定しなかったボルダーでの練習にも、これからは、そこから今年すでに下見を行った中国の高地・昆明へのスライドも可能になった。これまでは、練習場所が5月から入るボルダーに限られていたため、11月の東京国際以外を狙うのは難しい状況だったが、選択肢を増やしてトレーニングに臨むことになりそうだ。


「アンチエイジングとヒーリング」

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ペットへの考え方の相違から、欧米では航空機でも規制が少なく、犬や猫を座席の下に入れることができ、また動物検疫の方法も違うため、高橋も犬を連れての合宿が可能となった

 ラッキーと、ハッピーを合わせて「ラッピー」と名付けた4ヶ月の雄のトイプードルを「帯同」するためか、高橋はいつも以上にリラックスした様子で空港ロビーでの会見を行った。

「ここまで陸上を22年やってきて、この1年が一番大切な年になります。あと1周の鐘が鳴っているような気持で臨みたい。ここ2、3年のやり方にこだわらずにバランスの取れた練習内容で、これまでとは違って、練習はランダムに組みたいと思っています。8月までにはスピードである程度の手応えを持てるようにして、そこからさらに高い所(標高の高い高地)へ行くことも考えたい」

 あと1周の鐘、という覚悟に対して、高橋はむしろ柔軟なラスト1周を走ろうとしている。レース前の怪我への対策として、11月の東京以降、多くの選手が取り入れているPNFに加え、アンチエイジングを、所属するファイテンの協力で取り入れた。各数値を計り、老化防止をより緩やかにするもので、主に、ビタミン剤など栄養での補充が特徴になる。

「両方ともすぐに効果が出るものではないのですが、持続していくことで力になるんじゃないかと思う。ランダムな練習にしても、まだまだ自分には伸びしろがあるのだと思いたい」と、ラスト1周のスパートに意欲を見せる。これまでは秋口になると天候に左右されがちだったトレーニングに、思い切って場所を変える選択肢が加わったことも大きい。

「(選考レースは)1レース、一番いいところで合わせて行くほうがいいと思う」と、ピンポイントに狙いを定めたのも、練習環境の確保に手応えがあるからだ。

 身体のバランス、アンチエイジング、そして、新メンバー、ラッピーのチーム加入で「ヒーリング=癒し」も手にできそうだ。
 ここから6ヶ月、次に成田に戻る日は、どれほど研ぎ澄まされているだろうか。

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